第25回日本物理療法学会学術大会に行ってきました

 

2017年10月28~29日に奈良県畿央大学で行われたた、日本物理療法学会学術大会に参加してきました(^^)

物理療法は、理学療法士にとって運動療法と双璧をなす治療の要とはよく言われますが、運動療法ばかりが優先されることが多く、実際理学療法士になって物理療法学会への参加は初めてでした。

 

物理療法(温熱療法と電気刺激療法)のまとめ

2017.03.06

 

上の記事でも書いていますが、ここ最近物理療法のエビデンス蓄積が目覚ましい速度で進んでおり、物理療法を自身の臨床に導入していくためのきっかけにしたいと思い参加しました。

今回の学会テーマは?

『物理療法を拓く-クライアントに真に役立てるには-』を大会テーマに、畿央大学教授の庄本康治先生が大会長でした。

その壮大なテーマに恥じない、本当に素晴らしいレベルの高い学会であったように感じます。

 

特別講演について

特別講演1

神経科学に基づく課題指向型アプローチと物理療法の併用

吉備国際大学保健医療福祉学部 作業療法学科 准教授の竹林 崇先生が講師でした。CI療法で高名な先生ですね。

 

CI療法と物理療法とは、一見、はてな??という感じがしますが、近年では従来のCI療法に加え、装具療法、神経筋電気刺激療法、経頭蓋直流電気刺激、振動刺激といた物理療法のエッセンスを加えることで、従来のCI療法よりも良好なアウトカムを叩き出しているということでした。

 

以下、公演中に先生の話の内容から私がポイントと感じた点について箇条書きします。

 

 

CI療法には、ADLに汎化させるためのtransfer packageと言われる概念が大変に重要であること

tranfer packageには3つの概念があること

transfer packageの短期・長期的な改善効果のメカニズムの違い

CI療法を行うこととは錐体路の改善のみならず、より脳内の広範囲の治療に役立っている可能性があること

transfer packageの勝率(講師の先生はこの言葉を使っていました)は70%程度であること

ロボットを利用した治療も行っているが、ロボットは機能の改善には役立ってもADLは改善させないことがわかった

感覚障害は上肢機能の予後に影響を与えなそうだが、失調は大敵であること

感覚性失調に対してはvibrationが有効であること(バイブレーターを10分ほど握ってもらってその後失調改善していた)

 

 

講演の最後には、Amazonで新書が発売中ですよと、宣伝も忘れていませんでした。(笑)

『行動変容を導く! 上肢機能回復アプローチ 脳卒中上肢麻痺に対する基本戦略』というタイトルの新書でしたが、確認したら、なんと1~2ヶ月待ち!すごいですね。

不明点などあればFacebookから質問お待ちしておりますとのこと。

【参考文献】

Taub E et al. A placebo-controlled trial of constraint-induced movement therapy for upper extremity after stroke.stroke.2006

Taub E et al. Method for enhancing real-world use of a more affected arm in chronic stroke: transfer package of constraint-induced movement therapy.Stroke. 2013.

Takebayashi T et al.A 6-month follow-up after constraint-induced movement therapy with and without transfer package for patients with hemiparesis after stroke: a pilot quasi-randomized controlled trial.Clin Rehabil.2013

Timmermans AA et al. Influence of task-oriented training content on skilled arm-hand performance in stroke: a systematic review. Neurorehabil Neural Repair. 2010

竹林 崇ほか.重度から中等度上肢麻痺を呈した慢性期脳卒中患者に対する多角的介入におけるロボット療法の実際.作業療法.2017

 

特別講演2

この日は台風22号が日本列島を襲っており、無事に東京に帰れるか分かりませんでした。そのため、公共交通機関の乱れる前に帰宅したほうが良いと判断し予定より早めに帰宅したために、この特別講演2をほとんど聞くことが出来ませんでした。大変興味深く、先生方のお話を拝聴したかったので残念でした。

ハンズオンセミナーの内容について。

鎮痛編

平成記念病院リハビリテーション課の徳田光紀先生が講師でした。講習中に実技指導もしていただきましたが、大変きさくな親しみやすい先生でした。

なぜ経皮的電気刺激によって鎮痛されるか?そのメカニズム

経皮的電気刺激(Transcutaneous electrical nerve stimulation:以下、TENS)によってどうして痛みが取れるのでしょうか?

 

確実な根拠ではないですが、2つの理論があるとされています。

ゲートコントロール理論、内因性オピオイド放出が関わっているとされます。

ゲートコントロール理論については、理学療法士の方には説明不要ですね。

内因性オピオイド放出とは、TENSによって脳内や脳脊髄液内にモルヒネ様物質(内因性オピオイド)が放出されることによって、疼痛が抑制されるというものです。

内因性オピオイドはTENSの周波数にあわせて、選択的に放出されることが分かっているそうです。以下が周波数ごとの放出されるオピオイドになります。

1~4Hz;βエンドルフィン、エンケファリン

40~200Hz:エンドルフィン、ダイノルフィン

200Hz以上:セロトニン、ノルアドレナリン

また、単一の周波数に設定するよりも異なる周波数を同時に与える(周波数を変調させる)方が内因性オピオイドは効果的に放出されることも分かっています。(Han e al.2003,3004、Desantana et al,2008)

 

電極はどのように貼付すれば良いか?

痛みをとるために、どこに電極を貼付すればよいのでしょうか?患者さんが痛いと訴えるその場所に貼れば良いのでしょうか?

デルマトーム(皮膚分節領域)に合わせた貼付が重要とのことです!

疼痛部位の皮膚分節領域と一致させるように電極を貼付することで鎮痛に効果があることがヒトでも確認されています(徳田.2012)

また、骨にもデルマトームがあることが分かっており、これをスクレロトーム(sclerotome)といいます。1944年、戦争中に捕虜を利用して確認された痛ましい研究だそうです。現在の世の中では、もちろん倫理的に許されません。

(参照)REFERRED PAIN FROM SKELETAL STRUCTURES. INMAN VERNE T. M.D. Ph.D.; deC. M. SAUNDERS, JOHN B. M.B., Ch.B., F.R.C.S. The Journal of Nervous and Mental Disease: May 1944 – Volume 99 – Issue 5 – ppg 660-667

 

例えば、変形性膝関節症で膝関節内側部の疼痛を訴える患者がいたとします。臨床の場で、この痛みを取りたいと思った時には、疼痛部位のスクレロトームと電極貼付部位のデルマトームを一致させるように電極貼付を行うことで鎮痛効果が期待できます。

 

鎮痛のためにはどのようなパラメータ設定を行えば良いか?

波形:対称性二相性パルス波(長時間の高強度刺激によっても皮膚症状が生じにくい)

周波数:20-30Hz(pps)以上で強縮性の筋収縮が得られる。周波数が増えると収縮力が大きくなるが、疲労も早い。

    80-100Hz(pps)以上の周波数では、筋収縮力に差が無いと報告されている。

    30~100Hz(pps)とする報告が多い。

強度:患者が耐えうる十分に強い強度において鎮痛効果が高く、また持ち越し効果も高まる。

   さらに強度は変調させながら実施したほうがTENSの耐性がおこりにくい。

オン-オフ時間:オンとオフの時間が同率だと筋疲労が生じやすい。on/off ratioは1:1~5程度が望ましい。

パルス持続時間:パルス幅が増大すると少ない強度で運動神経を脱分極させることが出来る。

        パルス幅の増大により抵抗も増大してしまい不快感・疼痛・皮膚症状のリスクは高まる。

正常筋に対する運動刺激は200-300μsec、感覚TENSでは、80-100μsec、脱神経筋(麻痺筋)では、10msec以上程度とされる。

治療時間:20~60分/日

 

どのような疼痛に効果があるか?

腰痛、肩関節周囲炎、膝OAなど多くの整形外科疾患、幻肢痛、CRPS、生理痛、外科手術後疼痛、癌性疼痛などに対して効果があります。

しかし、整形外科疾患に対するTENSはエビデンスが乏しいそうです。なぜならば、慢性痛との関連や適応がきちんと考慮されていない、また使用方法の問題など研究毎の統一が図れていないことが原因とされています。このあたりはまだまだこれからとのことです。

電気刺激療法は金属インプラントを挿入している患者に対しても安全に行える事が、カナダ理学療法士協会が発行している物理療法ガイドラインからも判明しています。

講演で先生から示された参考資料を以下に提示します。

【参考文献】

松原貴子、沖田実、森岡周;ペインリハビリテーション.2010

Michelle H.Cameron 編著/渡部一郎訳:EBM物理療法原著第3版、2010

庄本康治編:最新物理療法の臨床適応.2012

庄本康治編:PT・OTビジュアルテキスト物理療法.2017

Mark l.Jhonson:Transcutaneous electrical nerve stimulation

 

 

筋力増強編

神経筋電気刺激による筋力増強に関するセミナーの講師は奈良県西和医療センターの吉田陽亮先生でした。

NMESの筋力増強メカニズム

そもそも筋肉は、筋力トレーニングなどにより損傷した筋繊維にサテライト細胞が融合することにより筋組織を再構築し再生・肥大が生じます。このサテライト細胞の働きが電気刺激にて活性化されることが分かっています。(Kern H et al.2014)

そして、筋肉は普段からタンパク合成・分解を絶えず繰り返すことで現状を保っていますが、この合成・分解のバランスが崩れ、分解が優位になると筋繊維の萎縮が進んでしまいます。

NMESは、この筋の分解を抑制することも分かっています。(Strasser EM et al.2009)

つまり、NMESは、サテライト細胞の増殖融合を促進、かつ筋タンパク合成促進、タンパク分解抑制をかけることで筋細胞の増殖・肥大に役立っているわけです。

さらに、本来であれば生理的に筋肥大が生じないような短期間(6週間未満)でも筋力増強が生じることが多数報告されており、NMESの求心性刺激によって中枢神経系の可塑的変化を促し最終的に筋力と運動制御を強化することも分かっています。

Functional MRIを利用した研究からも、NMESを実施することで、一次運動野、二次運動や、体性感覚野の興奮が増大することが分かっています。(Smith GV et al.2003)

随意収縮と電気刺激収縮の違い

随意的な筋収縮であれば、動員される運動単位が増加するに従って収縮する筋繊維のタイプが変化(遅筋線維→速筋線維)することがわかっています。いわゆるサイズの原理です。

しかし、電気刺激による収縮においては、このサイズの原理が適応されず、比較的低強度の刺激でも速筋線維と遅筋線維が同期的に収縮することが分かっています。(C.Scott Bicke et al .2011)

NMESによる筋力増強のメリット

受動的な運動てあるため、安静中でも利用可能なこと、本人の筋力に関わらず利用可能なこと、さきほど記載したような中枢神経系の促通効果があることなどがあります。

特に急性期の場面では、ICUや重症心疾患患者に対する検証などが行われております。

 

NMESによる筋力増強のデメリット

至適な運動負荷となりにくいことがデメリットになります。随意的筋収縮と電気刺激に寄る収縮には差異があることは上記したとおりですが、さらには電気刺激では筋の表層の同一部分しか収縮しないことや全ての筋繊維が同期的に動員されることも疑問視されています。

また、電気刺激による不快感、装着が煩雑、機器により設定等制約を受けることが挙げられます。

 

NMESの設定

波形:対称性二相性パルス波(長時間の高強度刺激によっても皮膚症状が生じにくい)

 

強度:筋力増強効果を図るためには、疼痛や不快感が耐えうる最大強度としている報告が大変多い。

周波数:20-30Hz:        疲労は軽度で長時間の実施が可能

            50-100Hz:      速筋線維をより選択的に収縮させられる

               概ね、50~100Hz(pps)とする報告が多い様子。

 

オン-オフ時間:20-45Hzであれば、 on/off ratioは1:1~3でも疲労生じにくい。

        80-100Hzとなると、on/off ratioは1:3~5が望ましいとされる。

パルス持続時間

           パルス幅が増大すれば少ない強度で運動神経を脱分極させることが出来るが、パルス幅の増大は抵抗も増大させることになり、皮膚症状のリスクが高まる。

    NMESで用いられるパルス幅は200-400μsecとする報告が多い。(Gondin,2011)

    中枢性効果を期待するのであれば、1msecで効果が高い。(Collins,2007)

    末梢神経損傷・廃用性筋萎縮・麻痺筋では小さなパルス幅では筋収縮得られない。

正常筋に対する運動刺激は200-300μsec、感覚TENSでは、80-100μsec、脱神経筋(麻痺筋)では、10msec以上 

 

治療時間:20~60分/日

 

感覚レベルNMES

筋収縮を伴わない感覚強度のNMESでも筋出力の増大が得られることが分かっています。(Collins et al 2007)

日本でも、この講師をした吉田先生が今年TKA症例に対する感覚強度のNMESの効果を発表(Yoshida et al 2017)しており、従来の運動閾値では電気刺激に不快感を示すなどして実施困難な症例に適応できる有用な筋力増強手段となる可能性があることが示唆されました。

 

大阪での遊び

会場は奈良でしたが、ホテルは大阪に取りました。一泊は、毎年株主優待で利用しているセンターホテル大阪、なんとシングル1泊無料ですからね、スゴイです。そしてもう一泊は50%offセールでゲットしたヒルトン大阪です。

ヒルトン大阪ではゴールド会員なのにアップグレードされないという悲劇もありましたが、とても素敵なホテルで寛ぐことが出来ました。

たこ焼きも大量に食べました。串かつも食べました。551の肉まんも食べました。

たこやきに関しては完全によっぴーさんの記事にお世話になりました。

会津屋 梅田店
ジャンル:たこ焼き
アクセス:JR大阪環状線大阪駅桜橋口 徒歩1分
住所:〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田3-2-136 梅三小路内(地図
周辺のお店:ぐるなびぐるなび 梅田・大阪駅×たこ焼き
情報掲載日:2017年11月22日

ここは出汁の味がすごく感じられて美味しかったです。

 

たこランラン
ジャンル:たこ焼き
アクセス:大阪市営御堂筋線梅田(大阪市営)駅9番口 徒歩1分
住所:〒530-0017 大阪府大阪市北区角田町9-26(地図
周辺のお店:ぐるなびぐるなび 梅田・大阪駅×たこ焼き
情報掲載日:2017年11月22日

聞いたこともないたこ焼き屋さんでしたが、ここもすごく美味しかったです!

 

はなだこ
ジャンル:たこ焼き
アクセス:阪急神戸線梅田駅 徒歩1分
住所:〒530-0017 大阪府大阪市北区角田町9-16 新梅田食道街(地図
周辺のお店:ぐるなびぐるなび 梅田・大阪駅×たこ焼き
情報掲載日:2017年11月29日

はなだこさんは、ネギマヨが最高やった!!

たこ焼き食ったら、スパワールドでまったりや!

 

 

串かつも食いに行こう!新世界、ココっきゃ無い!

     

安くてうまくて、最高かよ。

 

551もうますぎやろ。大阪最高や。

来年は宮崎。発表するかな。

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