そろそろ理学療法士と給料について国立大卒理学療法士が本気で答えてみるか

 

おはようございます、アポロンです。

私の職業は理学療法士。

主には、病気やケガをしてなんらかの障害(一時的であったり、後遺症として残ることもある)を抱えた患者さんと一緒に社会復帰を目指す仕事です。

脳梗塞の半身麻痺や骨折などに対するリハビリがすぐにイメージ出来ることでしょう。

しかし、現在は、もっとリハビリの範囲は拡大していて、いわゆる内臓器疾患の患者さんに対してもリハビリテーションは広く行われており、有効とのエビデンスも多く出ています。

また、予防・スポーツなどの分野でも広く活躍の場を持っています。

内部障害に対するリハビリテーションとしては、天皇陛下が行った心臓リハビリは、一時社会の大きな話題となりましたよね。

 

一人の人間として、困った患者さんに手を差し伸べ、共有した目標に向かいともに時間を過ごすことは、本来備わっている根源的な人間性を充足させるためなのか、QOL(Quolity Of Life)を非常に高く保てることが特徴だと日々感じております。

 

そのような影響からなのか、理学療法士養成校には社会人経験を経て入学してくる学生が後を絶ちません。さまざまな職種の方とお会いしてきましたが、製薬会社MR、医療機械メーカーサラリーマン、経理担当事務職員、公務員・・・となんとも色々な分野からさまざまな人が理学療法士を目指して学校に入学します。

みな、理学療法士の、人と関わりあい、人に手を差し伸べながら一緒に頑張っていくという点に魅力を感じている方が多かったように思います。

 

給料が安い!?

 

確かに、通常に勤務を続けることでは、そこまで高給とりになれるわけではありません。

平成27年に厚生労働省が発表している調査結果を参照すると、以下が目安となります。

これは、以前の記事でも掲載しましたね。

 

平均年齢 平均年収 平均月収 平均年間ボーナス
31.9歳 約410万円 約29万円 約65万円

 

そこまで悪いわけでは無いと思います。よっぽど贅沢しなければ、生活をしていくことについては、そこまで支障無いのではないでしょうか?もし、同じ職場で同様の職業の方と結婚でもすればそれだけで世帯年収は800万円以上となり、生活は随分と安定するでしょう。

ただし、仕事もバリバリするから稼ぎたい!!という方にとっては、物足りないでしょう。

 

理学療法士を目指したことの無い方にはあまりピンと来ないでしょうが、国公立大学と私立大学上位数校の理学療法学専攻の偏差値は悪くありません。かなり難しいです。

 

河合塾の出している入試難易予想ランキングによると、前期日程における京都大学・名古屋大学・神戸大学あたりの理学療法学専攻と東北大学歯学部・新潟大学歯学部はボーダーラインが一緒です。二次試験の偏差値もほぼ同等にあります。

 

http://www.keinet.ne.jp/rank/

 

また、前期試験で医学部医学科を受けたけど、結果ふるわず後期で理学療法へという方、少なくありません。後期日程における理学療法学専攻の偏差値は高いからです。そういった方にとっては、特に勉学に力を注いで高い偏差値を有していた分だけ、理学療法士の現在の社会的待遇に納得がいかないためか、理学療法士の出来る医療行為の少なさに悲観するためか、医師という夢を捨てきれないためか、後期で理学療法学科に入った人には辞める人もいます。在学中に早めに見切りをつける方もいれば、理学療法士になった後に、理学療法士に満足できず医学部医学科に入り直す方もいます。

 

いきなりですが、1つ、質問をさせてください。

症例問題です。

 

37歳男性、4日前の軽作業中に生じた腰痛に悩まされ来院。各種検査の結果、内臓・血管・神経・骨関節などの重要器官に緊急治療を要する所見は確認できなかった。腰痛はL4/5の高位でやや左側にあり。また下肢にしびれや筋力低下などの神経症状なし。体幹屈曲・伸展・回旋可動域制限が生じているものの、下肢関節可動域は参考可動域程度。腰椎可動性は弛緩。Fear avoidance Belief Questionnaire(疼痛回避思考質問テスト) 15点。診断としては、非特異的腰痛という形になった。

 

この症例に有効と考えられる治療は何か?

 

情報が少なすぎて判断しづらいですが、この情報から理学療法士なら第1選択として、高確率で痛みを軽減できるという確信を持って腰部のマニュピレーションを考えるでしょう。整形外科医は、よっぽど運動療法に精通していない限り、この情報からマニュピレーションを思いつくことは、おそらく出来ません。理学療法士ならこの患者さんを少しでも良い方向に導ける可能性があります。

 

もう一問いきましょう。

 

39歳女性、数日前から腰痛あり。明らかな受傷機転なし。疼痛発現当初は仕事もこなせていたが、徐々に疼痛のため仕事が億劫になってきた。医師の診察の結果、やはり内臓器やその他の器官に緊急治療を要する所見は確認できず、非特異的腰痛という分類となった。理学所見としては、左右SLR95°程度とhyper mobilityを有し、体幹の運動に正常から逸脱した動きあり、またprone instability testが陽性。Fear avoidance Belief Questionnaire(疼痛回避思考質問テスト)13点。

 

この症例に有効と考えられる治療は何か?

 

やはり情報が少ないですが、これであれば、理学療法士なら体幹筋トレから運動療法を展開してみようかな?と考えるかもしれません。そのトレーニングで良くすることが出来る可能性があります。

 

このように、評価をした各種所見からどういった治療を選択していくかということは、ある程度は示されている部分もあります。もちろんわからない部分も多く、個別に対処するしか無いことは、もちろんありますしそちらの方が多いかもしれません。

 

整形外科では、鎮痛剤・湿布貼付・温熱療法で済まされてしまう患者さんでも、理学療法士にかかれば良い方向に導いてあげられる患者さんは沢山います!今は、それが十分に社会に認められていない時期だと思います。

 

理学療法士、給料でグーグル検索かけると、悲観的な記事ばかりです。絶対報われないからやめた方が良いという内容ばかり。しかも、それを理学療法士が書いていたりします!もちろん間違ってはいないのかもしれません。今後の診療報酬の動向から見てもリハビリテーションに多くお金を割くことは難しいでしょう。でも、実際の現場に身を置いている私から言っても信じられないかもしれませんが、理学療法の未来はとても素晴らしいと思います。すごく発展性があります。リハビリ・理学療法は、ただのマッサージとは違います。れっきとした治療です。

毎年1万人という人数の理学療法士が生まれています。将来を悲観的に思いながら、ただ仕事をこなす理学療法士と、理学療法の可能性を信じ頑張っていく理学療法士には大きな差ができるでしょう。それこそ、一方で850万円(CareerCast社が発表している海外PTの平均収入)、もう一方で400万円という年収になってしまうのかもしれません。

 

 

もし、これを読んでいる中学生・高校生がいれば。

理学療法に興味を持ったけど、インターネットに載っている給料の額だけで判断して辞めてしまうのはもったいないよ!

理学療法、一生をかける価値のある仕事だと思います。

 

 

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください